入院の記録 その後

2/2に11日間の入院を終え退院しました。職場復帰まではもうすこし。

 

 

1/29 Sun. 術後4日目

 

午前中、洗髪の許可が出たのでいそいそと洗いに行く。すごーーくさっぱりして気持ちがよかった。その後、洗濯し、乾燥機にかけたりしているうちに午前中は終わった。浴室も洗濯機も乾燥機も全て共有で順番なので、どうしても待ち時間が発生して、少しのことをこなすだけであっという間に時間が経ってしまう。

この日は午後から昔の友だちが会いに来てくれた。何年ぶりだろうか。少なくとも5,6年は会っていない。わたしが今までの人生で一番ひどくだらしのない時期に友だちでいてくれた人。今は実家を出て一人暮らしをして、それなりに会社勤めもきちんとこなしているというのを知ってとても感慨深そうにしていた。離れて過ごした時間の間に起きた出来事は本当にいろいろあって、お互い大分違う立場になっているけれど、今も変わらずしょうもないことで笑って話ができるのは嬉しかった。会いに来てくれてありがとう。

この日は夜ごはんにたこ焼きが出た。夕食後は「フォー・ルームス」を観て笑って傷口が疼くのを堪えた。

 

 

1/30 Mon. 術後5日目

 お花をもらったので窓際に飾った

朝一で採血。その後のドクターの朝の回診でステープラを抜鉤。痛かったー。ズキズキしたのでしばらく動けず横になっていた。

昼ごはんにはカツサンドが出た。ちょうど一週間前、入院初日にも串カツが出たので、月曜日はカツの日なんだろうかと思った。ボリューム満点でおいしかった。何気なく添えられていたピクルスが、お店で食べる瓶詰めのピクルスの味でしばらく存在を忘れていたファストフードのことを思い出した。

前日途中で消灯時間になってしまった「フォー・ルームス」を最後まで観て、その後ガイ・リッチー監督「リボルバー」を観た。普通のクライムアクションなのかと思って観てみたら「おいおいおいおい…」ってなって、意外だった。あれどうだったのー?!と観た人の想像力をかきたてる終わり方は嫌いじゃない。

このあたりから退院はいつかと気にするようになってくる。

 

 

1/31 Tue. 術後6日目

 

ついにシャワー解禁。でも洗髪解禁ほどのインパクトはない。湯船につかりたいのだけど、それは当分先になるのが悲しい。

持参したシャンプー類が切れて来たので地下の売店に買いに行く。普段から牛乳石鹸で身体も顔も洗っているのだけど、牛乳石鹸の赤って普通の薬局でもあまり見かけないのに、品揃えの限られている売店で取扱っていてうれしくなった。アタック分包も1ケ25円。

この日術後初めて階段の上り下りに挑戦する。さすがに途中で少し息が上がってくらくらしたけど案外いけるな、と思った。

DVDで「マチェーテ」を観る。むやみやたらに豪華キャストなのに驚く。マチェーテがやたらモテるのにも驚く。シリーズ化決定してるのにも驚く。

夕方、ふらっと病室にやってきたドクターをつかまえて、退院日の相談。予定では2/4だったが、もちろんそこまでいる気はない。ごはんおいしいけれど、ここのところどんどん時間を持て余すようになって来たからだ。病院はやっぱり病人がいるべきところで、健康に近づけば近づく程その暮らしからはみ出しがちになるのだと思った。もちろん、それはとてもいいことなんだけど。

ドクターはしばし逡巡した後、2/2の退院許可を出してくれた。退院診察と腹部レントゲンもその日程に合わせて前倒ししてもらえることになった。

 

 

2/1 Wed. 術後7日目

 

寝言で起きた。毎朝朝食の後にシャワーに入る習慣ができてきた。午前中に腹部レントゲンを撮りに行った。患部の術後の経過を診るためだ。昼ごはんは天ぷら蕎麦。蕎麦は少しのびちゃってたけど、久しぶりの蕎麦、おいしかった。

食後、何だか体調が少しよくなくて、落ち着いたはずの微熱がぶり返していたり、だるさがあって、珍しくベッドでずっと横になっていた。夕方、ドクターに退院診察で呼ばれる。術後初めての内診。えーそれは痛くないのか!切ったばっかり!ととっさに不安がもたげたけど、プローブが直接卵巣に触れる訳でもないしね…。ドクターは微熱とだるさを心配していたけれど、わたし個人としては高温期のPMSの一環と考えていたのであまり不安はなかった。念のため退院日の朝に採血して、CRPなどチェックしてからの退院の許可が出ることになった。

 

 

2/2 Thu. 術後8日目

   

朝一で採血。結果が11時前ごろに出て「帰っていいよ」とのお言葉。退院後は、約一カ月ほど飲酒不可、自転車の運転不可、5キロ以上の重いものを持つのも不可、入浴も10日ほど不可、と言う感じ。退院後の療養日数は具体的に指示がなかったのだけど「一週間ぐらいがベターと僕も考えます」。「実際に家に帰るとやることが多くて無理をしてしまい想像以上にくたびれてしんどかったりするので、くれぐれも無理をしないように」というのはドクター、ナース双方から何回も言われた。

入院生活最後のごはんはドライカレー。おいしくてあっという間に平らげてしまった。食器を下げる時、同じオペ日だった患者さんと挨拶。「退院後診察の日、わたしも同じ日に調整してもらおうかしら」なんて言っててお茶目な人。

昼過ぎ、家族に荷物を運ぶのを手伝ってもらって帰宅。駅から10分歩くのも結構くたびれる。でも、何とも言えない解放感、落ち着いた気持ち。家に帰ってきたー!家族にも家事を手伝ってもらいつつ、洗濯・掃除・片づけ。張り切り過ぎたのか、おなかが痛かった。

ドクターからは「三食自炊しようと思わないでください 今はまず無理です」と言われたので、とりあえず夜はどこかに食べに行こうと思って、タイミングが合えばということで友だちにも声を掛けたら一緒に行けることになった。どこに行くか迷った挙句、久しぶりのロック食堂へ。きりたんぽ鍋、とんぶりと蒸し鶏のマヨネーズ和えといったいつもの料理もさることながら、今回初めて頼んだキャベツのレモンしょっつるサラダがとてもおいしかった。友だちがぐびぐび飲むビールがとってもとってもうらやましかったけれど、我慢。

お見舞いでいただいていた「閉鎖病棟」読了。いい本だった。母親が読みたそうだったので、そのまま貸す。

 

 

2/3 Fri. 自宅療養1日目

 

前日に引き続き、家事。病院にいる間ネットであれこれ頼んでいたものが続々届く。五穀米、ドライフルーツや日用品、レンタルDVD。掃除洗濯はできるのだが、なぜか自炊をする気になれず、自堕落なものばかり食べてしまう。炭水化物のとり過ぎに気がついて、ますます落ち込む悪循環。どこかしら気を張っていた部分がゆるんだのだと思う。身体にメスを入れること、臓器の一部を摘出すること、全身麻酔をかけること、また手術前後に体内を空っぽにすることはやはり身体の負担が大きいことなのだと思う。

節分なので、前日友だちからもらった豆まきセットの豆をぼりぼりと食べ、スーパーで280円で買ったネギトロ入りの恵方巻きを食べた。太巻きおいしかった。久しぶりのネギトロよー好きだ―。

きちんとした物を食べなかったせいか体調も悪くて、早々に布団に入るも悶々としてしまい眠れず、マイナス思考のるつぼにはまってしまった夜。ホルモンバランスの乱れはないと言われたけど、やっぱり乱れてるんじゃないかとも思う。

 

 

2/4 Sat. 自宅療養2日目

病院では毎朝6時半に起こされていたのが、あっという間に朝起きれなくなっていく…。

午前中は調子が上がらなかったのもありドラマをだらだら見てしまったりして、ものすごく怠惰に過ごした。

午後に炊事掃除洗濯の後、近所を散歩して買い物。食材はネットスーパーで大量に買い込んだのでしばらく要らないのだけど。

今日作ったのはトマトとチキンのスープと、五穀ごはん。保存食。

本屋で地元特集の散歩の達人と「うどんの女」を買い、スーパー肉屋八百屋をはしごして帰宅。歩くスピードがいつもの2/3程度なので少しの距離でも1時間あっという間に経ってしまう。

帰ってから、以前買っておいた「とんこつ醤油鍋のもと」を使って鍋。味は、うーんまあ、こういう感じかーーーと思った。キャベツではなく白菜を使ったから水っぽくなってしまったんだろうか?

傷口がもっこりしているのが気になる。傷口の下は少し硬い。痛みが長く続いているので、やはり痛みどめを処方してもらってから退院すればよかったと少し後悔している。