20230226 別れる決心

晴れ。

朝起きて猫らの世話。しばらくうだうだした後朝食をとり、気合を入れて弁当のおかずを作り置き。2時間で終わったのでほっとしたら油断してしまい、結局出かける時間ギリギリになってしまった。なんとか間に合って観たのはパク・チャヌク「別れる決心」。

メロドラマなのかと思って見始めたらミステリーの味が強い。でも観終わった後の気持ちはメロドラマのよう。

ヘジュンがソレに惹かれていく前半、暴力的ですらあるヘジュンの視線の演出が面白かった。相手を見つめて没入すると心の中で距離感がバグる様子を大真面目に可視化されると笑ってしまう。近い近い!

ヒッチコックの「めまい」を彷彿とさせる捻れていく二人の関係性は魅力があるし、スマートフォンの各機能がキーとなって展開していくところはガジェットを駆使したミステリーとして楽しめる。また、「山」と「海」に代表される無数に配置された対称的な要素を掘っていく楽しさや、韓国語と中国語という違う言語の二人のコミュニケーションのずれに注目してもう一度観てみるのも面白そう。

最初「違う母国語を持つ人同士だと解釈が違ったりすることもあってコミュニケーションとるのってたいへんよね」みたいに思っていたのだが、この話は言語の違いだから傍目に分かりやすいだけであって自分と自分の身近な人でも同じことが言えるのではと気づいた。全く同じ世界を見てる人はこの世に二人といないのだから、一つの事象をどのように解釈するか千差万別であるのにわたしたちは時に同じ喜怒哀楽を共有できることがある。ヘジュンとソレの間にあったものが、儚くも美しく見えたのはわたしたちはそれを知ってるからなのかもなあと思った。面白かった。

 

映画を観終わる頃から、「怒涛の予定クリアお疲れ!」とでも言うように片頭痛が始まって、しんどいんだけどなんだか笑ってしまった。